複数事業者APIキーに関する補足
このドキュメントでは、1つのAPIキーで複数の事業者のAPIにアクセスできる複数事業者APIキーの概要を説明します。
ただし、複数事業者APIキーが必要となる場面は限定的であるため、APIキーによる認証の概要やAPIキーによる認証のチュートリアルにおける説明や手順は、原則として通常のAPIキー(後述する単一事業者APIキー)を前提としています。
「1つのAPIキーで複数の事業者のAPIにアクセスする」という要件がない場合は、通常のAPIキーを利用してください。
単一事業者APIキーと複数事業者APIキー
アプリポータルで発行できるAPIキーには次の2種類があります。
| APIキーの種類 | 発行できるユーザーの条件 | APIキーがアクセスできる情報の範囲 |
|---|---|---|
| 単一事業者APIキー | 1つの事業者に所属し、その事業者のアプリポータルにユーザーとして追加されている | 発行時にログインしていた1事業者において、発行したユーザーの権限でアクセスできる情報 |
| 複数事業者APIキー | 2つ以上の事業者に所属し、そのいずれかまたはすべての事業者のアプリポータルにユーザーとして追加されている | 発行時に選択した複数の事業者それぞれにおいて、発行したユーザーの権限でアクセスできる情報 |
複数事業者APIキーの想定される用途
複数事業者APIキーは、「1つのAPIキーで、発行したユーザーが所属する複数の事業者のAPIにアクセスしたい」場合に利用を検討してください。
たとえば、同一のクライアントで複数の事業者のデータを扱う連携で、事業者を切り替える度に認証(APIキーからJWTへの交換)をおこなわずに連続で処理したい、といった要件がある場合に選択肢となります。
一方、1つの事業者のデータのみを扱う連携であれば、通常のAPIキー(単一事業者APIキー)の方が認証の範囲が明確になり、運用も単純になることが多いです。 実際に複数事業者APIキーが必要かどうかは、連携の要件やクライアントの仕様に合わせて判断してください。
複数事業者APIキーのライフサイクル
複数事業者APIキーを発行・利用するユーザーは、発行時に選択する事業者において管理コンソールに登録されたユーザーである必要があります。
複数事業者APIキーを発行したユーザーが、退会や削除により発行時に選択した事業者において管理コンソールに存在しなくなる場合、当該のAPIキーは削除または当該の事業者との関連付けが解除されます。
1. APIキーと事業者との関連付けの変化
発行時に選択した事業者における発行者(APIキーを発行したユーザー)の状態に応じて、APIキーとその事業者との関連付けは以下のとおり連動して変化します。
| 事業者の管理コンソールにおける発行者の状態 | 事業者のアプリポータルにおける発行者の状態 | APIキーとその事業者との関連付け |
|---|---|---|
| 登録されている | 登録されている | 有効 |
| 登録されている | 登録されていない | 有効 |
| 登録されている | 事業者の管理者により削除された | 有効 |
| 登録されている | アプリポータルが利用終了され、それに伴い削除された | 無効 |
| 事業者の管理者により削除された | 管理コンソールからの削除に伴い削除された | 無効 |
| マネーフォワード IDの退会により削除された | 管理コンソールからの削除に伴い削除された | 無効 |
| 事業者が利用停止され、それに伴い停止された | 管理コンソールの停止に伴い停止された | 無効 |
2. APIキーの状態の変化
事業者とAPIキーの関連付けが無効になる場合、APIキーの状態は以下のとおり連動して変化します。
| APIキーと各事業者との関連付け | 各事業者のアプリポータルにおける発行者の状態 | APIキーの状態 |
|---|---|---|
| 一部の関連付けが無効になったが、他は有効なまま | 1つ以上の事業者において登録されている | 保持される |
| 一部の関連付けが無効になったが、他は有効なまま | どの事業者においても登録されていない | 削除される |
| すべての関連付けが無効になった | ─ | 削除される |
複数事業者APIキーの留意点
1. 利用可能サービスの制約
複数事業者APIキーをアプリポータルで発行する際、「利用可能サービス」と「利用可能事業者」を選択しますが、これは「選択したすべてのサービスのAPIに対して選択したすべての事業者でアクセス可能になる」という意味ではありません。
複数事業者APIキーで実際にアクセス可能になるサービスは、各事業者のサービスの契約/利用状況に依存するため、複数事業者APIキーを発行する際に選択したサービスのAPIであっても事業者によってアクセス不可能(401)となる場合があります。
2. セキュリティ上の注意事項
- APIキーでアクセス可能な事業者は発行時に選択したものに限られるため、APIキー発行時に不要な事業者を選択しないようにしてください。不要な事業者を含めたままにすると、APIキーでアクセス可能な事業者の範囲が不必要に広がります。
- 最小権限の原則は、複数事業者APIキーでも変わりません。APIキー発行時に指定する利用可能サービスや利用可能事業者、またマネーフォワード クラウドの各サービスにおいてユーザーに付与する権限とあわせて、必要な範囲に収めてください。
複数事業者APIキーは、通常のAPIキー(単一事業者APIキー)と同様、長期的な認証情報(クレデンシャル)です。
取り扱いはパスワードと同じように厳重に行い、ソースコードへのハードコードやバージョン管理へのコミットは避けてください。
詳細はAPIキーによる認証のセキュリティ上の注意事項を参照してください。
次のステップ
APIキーの概念を理解したら、目的に応じて次のドキュメントを参照してください。
| 目的 | 次のステップ |
|---|---|
| アプリポータルにおけるAPIキーの役割と主な機能を知りたい | アプリポータルの概要(APIキー) |
| APIキー発行権限を安全に運用したい | アプリポータルの権限設計のベストプラクティス(APIキー) |
| APIキーの発行からJWTの取得・実装までを段階的に学びたい | チュートリアル: APIキーによる認証 |
/auth/exchangeエンドポイントの技術仕様を確認したい | APIリファレンス: /auth/exchange |
| OAuth 2.0による認可の概要やAPIキーとの違いを知りたい | OAuth 2.0による認可 |